ゴー宣DOJO

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泉美木蘭
2022.12.23 15:39

世間の圧で筋トレする

友人とランチをして、近況報告を聞いたけど、
なにかと「世間」に苦しめられている様子だった。
マスクには意味がないとわかっていて、
はっきり態度で示すタイプの女性なのだけど、
一緒に長く舞台活動をしてきたはずの仲間が、
突然、世間の側について、
マスクをせずに舞台に上がろうとする彼女を
つるし上げたらしい。

彼女は、マスクのまま舞台に出る人がいても仕方ないと考えて、
それぞれの自由な意思で良いと提案して
きたそうだけど、
「そんな人と一緒に舞台に上がりたくない」
みたいな差別心から降板する人が出てしまい、さらに、
降板した人=被害者
マスクをしない奴=降板させた、ならず者
という構図を作られて、糾弾されることに。

マスクした人がスポットライト当たってる舞台なんて、
不健全でしょがー!
つくづく、科学的な話も論理的な話も通用しないよね、
「掟」と「しきたり」だけがすべての村人だよね、
という話に終始した。

「世間がすべて」という世界があるということに
一度気が付くと、その世間との戦いは、
ずっと続くんじゃないかなと思う。
私は、コロナよりずっと前に、
別件で、世間にいびり倒されて、
レイプされて捨てられた体験があるから、
この3年でなおさら「世間」を意識するようになった。

コロナが終わって、誰もがすべてを流して忘れ去っても、
また、世間との戦いは起きるよ。
この戦いって、筋トレに似ているなとも思う。
ただ傍若無人にやり散らかして突破できるという話でもなく、
意識して戦って、耐久値と経験値を重ねて、
だんだん強くなっていくしかないというような。

もちろんどの世間にも属さずに過ごすことは難しくて、
「ゴー宣道場」も、数ある世間の1つ。

世間を全否定することには意味はなく、
別の側面では、日本人の良い部分につながってもいるので、
こういう特性を持つ日本のなかで、どう個人を発揮しますか、

ということが日本人のテーマの1つだと思う。

ところで、続々と「トップガン民」が表れて、
よきこと、よきこと。
私はもはや、画面を見なくても、音声だけで絵が見えるよね。
オープニングだけ、くり返しかけてくれる劇場ないかなあ。

 

 

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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テーマ: ゴー宣DOJO in大阪「週刊文春を糾弾せよ!」

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